古い車輌の写真

無蓋車 4 トキ

トキ118

RJ186 Web#=840 掲載2013/8/19

写真1はトキ10形トキ118、1966/8/5青森機関区。

戦前軽便線以外で鉄道省に在籍していた2軸ボギー無蓋車はトキ1形トキ1〜5の5輌と小倉鉄道から買収したトキ5形トキ5の合計6輌だけでした。
1943年に鉄道省は大砲の運搬用として35t積木造ボギー無蓋車トキ10形をトキ10〜トキ159の150輌製造しました。台車は菱枠形のアーチバー台車TR-20を履いていました。
1951年に5輌が貨車からクヤ7形配給電車(後にクル9200形)に改造されました。
1970年までに廃車。

トキ15519

写真2はトキ15000形トキ15519、1963/10、神戸臨港線ヤード。

1948〜1957年に国鉄は35t積木造ボギー無蓋車トキ15000形をトキ15000〜20616の5617輌を製造しました。台車はアメリカの貨車用ベッテンドルフ形台車を参考に設計されたTR-41形鋳鋼製ボギー台車が採用されました。
1968年以降にいろいろな鋼材や半製品(ビレット、厚板、薄板コイル、シートパイル等)、大型板ガラス、アルミスラブ、亜鉛泥鉱の輸送に特化した貨車(物資別適合貨車)が沢山トキ15000形の改造によって生まれました。
1986年までに全て廃車。

トキ19268

写真3はトキ15000形トキ19268、1966/8/5青森機関区。

写真1のトキ118や写真3と4のトキ19268とトキ20150は営業用ではなくて、除雪作業に伴って発生した雪を最寄りの橋梁まで運んで川に投棄する列車に使用されていました。妻板が撤去されていたり、線路方向に開く扉に改造されていました。

トキ20150

写真4はトキ15000形トキ20150、1966/8/5青森機関区。

排雪列車に使用されていたトキ20150です。妻板が撤去されているのに注目してください。

トキ25231

写真5はトキ25000形オトキ25231、1966/12/26米原ヤード。

1966〜1975年に国鉄は36t積全鋼製ボギー無蓋車トキ25000形トキ25000〜29499の4500輌を製造しました。塗装は赤3号で黒い貨物列車で目立っていました。
トキ15000形と同様にいろいろな鋼材や原木、亜鉛塊の輸送に特化した貨車(物資別適合貨車)が沢山トキ25000形の改造によって生まれました。

ザンビア向けハイサイド・ゴンドラ

ザンビア向けハイサイド・ゴンドラ、1966/12/27熱田駅。

日本車輛本店工場の近くにある熱田駅の側線で見つけた珍しい輸出向けの全鋼製無蓋車です。ZRという標記からザンビア向けと思われます。全体が銀色に塗装されていました。
手前は日本車輛が持っていた車体搬送用の大物車シム1形シム3です。

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