古い車輌の写真

尾小屋鉄道 6 ディーゼルカー

キハ1

RP603 Web#=882 掲載2014/1/8

写真1〜5はキハ1、1973/6/2尾小屋鉄道新小松車庫。

1937年尾小屋鉄道は日本車輛で半鋼製ボギー気動車キロ1形キロ1を製造しました。当初はウォーケシャ6-ML形エンジンと機械式変速機を搭載したガソリンカーでした。

1953年にエンジンをセントラルKE5型ディーゼルエンジンに換装。その後民生デイーゼル製(現:UDトラックス)UD3型ディーゼルエンジンへ再度換装されました。晩年の仕様は全長9.3m、自重10.3t、出力120PS、定員50名でした。

車体は戦前の小型ガソリンカーとしては標準的なもので、浅い屋根の為に軽快な印象を与えています。

当初はキロ1型キロ1と優等車の形式が与えられていました。小型蒸気機関車が牽引する煙い客貨混合列車の世界から、スマートなガソリンカーによる客貨分離は経営層にとってもうれしいことだったのでしょう。キロ1からキハ1への転換期は良くわかっていません。

1977年の廃線の後、いしかわ子ども交流センター小松館にある「なかよし鉄道」で動態保存されています。その後に雪害のため破損した屋根は修復が行われた際に妻板と屋根板の接合部の形状が変更され切妻状になりました。機械式変速機も液体変速機に換装されています。

キハ2

写真6はキハ2、1977/3/20尾小屋鉄道新小松車庫。

1938年尾小屋鉄道はキハ1の増備車として日立製作所笠戸工場で半鋼製ボギー気動車キロ2形キロ2(ジハ1型1とした資料もあるようです)を製造しました。当初から日立430-RO型ディーゼルエンジンと機械式変速機を搭載していました。仕様は全長11.8m、自重11.7t、定員52名で車体両端に低い荷物台を持っていました。
1953年にエンジンを民生ディーゼルKD3。
1957年にエンジンを民生デイーゼルUD3に再換装。
1977年の廃線後は尾小屋駅構内で赤門軽便鉄道保存会が保存。

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