古い車輌の写真

国鉄救援車 5 ナエ17000

ナエ17209

RJ220 Web#=897 掲載2014/2/8

写真1と2はナエ17000形ナエ17209、1962年頃 国鉄吹田第一機関区。

1960年代、各地の機関区や客車区には古くなった木造客車を改造したナエ17000形やオエ27000形救援車が事故に備えて側線の端っこに待機しているのが見られました。その後間もなくオハ31系等の半鋼製客車を改造したスエ30やスエ31に置き換えられました。木造客車のトレードマークである縦羽目板とダブルルーフ、屋根のトルペード型ベンチレーター等を遠くから見つけた時は、なにかすごく得をした気分になったことを覚えております。

1910〜1917年に鉄道院は鉄道国有化後最初の制式木造ボギー式客車として鉄道院基本形客車を製造しました。長さ17mの車体は木造の客車や電車の標準的な車体長として定着しました。
写真1と2は当初ホハ6810形ホハ7064として就役。
1928年の称号規程改正によりホハ12000形ホハ12109と改番。
1956年救援車に改造ナエ17000形ナエ17209と改番。

ナエ17263

写真3〜5はナエ17000形ナエ17263、1966/8/3 国鉄仙山線作並機関区。

車体を補強するキングポストが目立ちます。これは木造車体が垂れ下がって来た時に、ターンバックルを回して元に戻すために取り付けられていました。

作並機関区の裏手の山に登ってみました。荷物車ではなくて客車を改造したので、窓が2個で一組になっています。救援車では不要な貫通幌が撤去されていました。

左に見える下見板張りの古い詰所、手前に設けられた枕木で組まれた滑り止め用砂置き場が小さな機関区の魅力を主張していました。

こちら側から見ると5個のトルペード形ベンチレーターが屋根に等間隔で並んでいるのが見えます。

ナエ17306

写真6はナエ17000形ナエ17306、1961年頃 国鉄山陽本線岡山駅。

ナエ17306は岡山客車区所属で、岡山駅の端の方に留置されていました。1960年代はまだ木造の事業用客車がたくさん在籍していました。

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