古い車輌の写真

京阪電鉄 2 交野線 800形

800形 809

RP164 Web#=297 掲載2009/5/25

写真1は800形809、1966/11/3京阪電鉄交野(カタノ)線村野駅にて。

大手私鉄の中でも珍しい木造電車が活躍してる京阪電鉄交野線を訪問したのは1966年の秋でした。運輸省の行政指導のためか、この頃でも現役の木造電車は珍しくなっていました。京阪の800形は支線で使いやすい大きさだったためでしょうか、大手私鉄で就役していた最後の木造電車のようです。

1927年に開業した琵琶湖鉄道汽船が三井寺(ミイデラ)〜坂本間開業にあわせて、日本車輌で100形として12輌製造しました。琵琶湖鉄道汽船は開業したものの業績が振るわず、1929年に京阪電鉄に吸収合併され100形は京阪電鉄800形と改番されました。京阪は三井寺駅以南で路面電車として営業していましたが、この方式を坂本まで延長しました。高速電車として設計されていた800形は京阪本線に転属となり普通列車で使われていました。最後は新しい電車に押し出されて支線の交野線専用となっていました。廃車は1966〜1967年です。

800形 808

交野線ではこのように2輌連結の800形が2組、非貫通で連結されて運用されていました。木造電車でシングルルーフは珍しい。

800形 812

秋の斜光線を浴びて車体の縦羽目がよく見えます。流石に正面妻板は鋼体化されていて縦の羽目板ではありません。

812と504

この頃交野線では800形木造車と500形更新車が2本交互に運用されていました。

京阪電鉄京津線 350形356

写真6は350形356、1977/4/18京阪電鉄石山坂本(イシヤマサカモト)線近江神宮前駅にて。

1966〜1967年に廃車となった800形の機器や台車などは、車体を新造した350形に再度使われ元の古巣の石山坂本線を走ることになりました。車体は近代的ですが、台車は古色蒼然としたボールドウインのイコライザー台車です。
   京阪電鉄 3 宇治線
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