古い車輌の写真

ナガシマスパーランドの蒸気機関車 1

RM014 Web#=489 掲載2010/4/3

長島温泉(現ナガシマスパーランド)は三重県桑名市長島町浦安(撮影当時は桑名郡長島町)にある大きな温泉施設で、遊園地や宿泊施設もそろえたレジャーランドです。名古屋から自動車で行けば日帰りも可能な便利な施設で現在も盛業中です。遊園地のアトラクションとして蒸気機関車が並べられていた時代がありました。

当時の日本に残っていた小型蒸気機関車の多くがここに集められましたが、残念なことに別のアトラクションを建設するため、1984年頃に全てが解体されスクラップとなってしまいました。

D51 192

写真1はD51形D51 192、長島温泉ナガシマスパーランドにて。

このD51 192は珍しい鉄道省大宮工場1933年製で、北陸本線の難所今庄機関区に配属され、後に長野や中津川という山岳線区で活躍しました。険しい山岳区間のお約束で松任式集煙装置を備えていました。1973年に廃車となり、ここにやってきました。

C1101

写真2〜4はC11形C1101、長島温泉ナガシマスパーランドにて。

このC1101は1944年に日本車輌で作られ、当初は雄別炭坑鉄道尺別専用鉄道でC11形C1101として就役しました。尺別炭坑の閉山後1945年に三菱鉱業大夕張鉄道で長らく活躍しました。廃車は1972年で、その後ここにやってきました。

国鉄のC11形と同じ設計でしたが、戦時設計の影響なのか砂箱だけが四角くデフレクターも写真で見られるように角張った戦時形でした。豪雪の北海道で運用されていたために大型のヘッドライトを装備していました。

国鉄に在籍していたC11形の保存は多いのですが、私鉄出身のC11形で保存になったのは珍しく(多分これが唯一の例)、解体が惜しまれます。

井笠鉄道 ホハ4

写真5は井笠鉄道ホハ1形ホハ4、長島温泉ナガシマスパーランドにて。

1919年に井笠鉄道が開業に際して日本車輌で作った軽便鉄道用木造2軸ボギー客車で、長さ9.0m、自重4.5t、定員50名という小さなものです。尾小屋鉄道が廃止になる直前(1972年頃?)に蒸気機関車1輌と客車2輌が長島温泉に貸し出され、この井笠鉄道ホハ4と共にアトラクションとして運行されていました。

現役時代の写真はこのサイトです。

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