古い車輌の写真

福井鉄道 福武線 1 モハ200

RP303 Web#=493 掲載2010/4/14

福井鉄道は3社が合併してできた鉄道です。幹線の福武線(フクブ)は1924年に開通した福武電気鉄道が前身です。国鉄北陸本線武生駅を挟んで連絡していた南越線は1915年に開通した武岡軽便鉄道(ブコウ)が前身です。武岡軽便鉄道は後に武岡鉄道、さらに南越鉄道と社名を変更し、1941年に福井鉄道と合併して福井鉄道南越線となりましたが1981年に廃止されています。鯖浦(セイホ)線は1926年に開通した鯖浦電気鉄道が前身で1945年に戦時下における交通企業統制で福武電気鉄道と合併して福井鉄道の鯖浦線となりましたが、1973年に廃止されています。

1963年に名古屋鉄道の傘下となりましたが、自動車の普及で鉄道事業の経営は困難となり、鯖浦線と南越線を廃止して経営合理化に努めました。2008年に名古屋鉄道は経営から撤退し、沿線3市が法定協議会を設けて地域公共交通活性化法に基づく国庫補助を受けて路線廃止を免れました。

2006には親会社の名古屋鉄道岐阜市内線から譲り受けた低床の路面電車で、全線の運行を行うという思い切った経営合理化に踏み切っています。

モハ202-2 + モハ202-1

写真1はモハ200形モハ202-2+モハ202-1、1973/6/3福井鉄道福武線福井駅前駅にて。

モハ200形は1960年に2編成、1962年に1編成が日本車輌で作られた1編成が2車体3台車の連接構造の電車です。低床の路面電車では良く採用された車体構造ですが、地方鉄道用の電車としては珍しいものです。

ご覧のように福武線の福井駅前駅は路面に設けられた安全地帯です。大きな地方鉄道用の電車が堂々と幹線道路の真ん中に停まっています。福井鉄道の電車はこの区間のためにフェンダーと乗降用ステップを備えているのが写真からわかります。

モハ202-1 + モハ202-2

写真2はモハ200形モハ202-1+モハ202-2、1973/6/3福井鉄道福武線福井駅前駅にて。

この写真を撮影した頃の塗装はベージュと青の急行車専用塗装のアイボリーと青でしたが、後にベージュの車体に青帯という標準塗装となりました。現在は201編成が標準塗装、202編成が低床車両と同じ塗装(白地に窓周りが青、裾が緑)、203編成が原型の急行専用車両塗装に戻されています。

モハ202-2 + モハ202-1

写真3はモハ200形モハ202-2+モハ202-1、1977/3/21福井鉄道福武線武生新駅にて。

輸送運行車輌の主体が地方鉄道用の高床車輌から路面電車用の低床車輌となり、モハ200形はラッシュの急行運用に使われています。

モハ202-1 + モハ202-2

写真3はモハ200形モハ202-1+モハ202-2、1977/3/21福井鉄道福武線武生新駅にて。

この写真を撮影した武生新駅は2010年に越前武生駅に改称されています。

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