古い車輌の写真

吹田第二機関区 11 EL

EH10 4

RJ150 Web#=557 掲載2011/1/23

写真1はEH10形EH10 4、1966/10/29国鉄東海道線吹田操車場。

EH10は4輌が試作機として1954年に作られました。東海道線の電化が西に進むと大垣と関ヶ原の間に6kmもある連続10‰の勾配は、重量貨物列車(1200t列車)にとっての難所でした。1953年に製造の始まった貨物用電気機関車EF15形(1時間定格出力1900kW)でも単機牽引は困難でした。これを解決するために2車体で定格出力2530kW、重量118.4t、全長22.3mという巨大な電気機関車が登場しました。

EH10 51

写真2と3はEH10形EH10 51、1966/10/29国鉄吹田第二機関区。

EH10 1〜4の試作機はパンタグラフが中央に寄って載せられているのが特徴でしたが、離線を起こしやすいために5号機以降の量産機では車体両端に載せられるようになりました。また重量も少し軽量化されましたが運転整備重量116.0t、最大軸重14.5tという幹線専用機関車でした。

このEH10 51と60は側面中央のエアーフィルターの形状が独特でした。

就役当初は東海道本線高速貨物列車用として運用されていました。東海道本線の汐留貨物駅〜梅田貨物駅間で1959年から運行が始まったからコンテナ特急貨物列車「たから号」の牽引機として活躍していました。しかし1960年以降に就役が始まった新しい世代の高出力電気機関車EF60形の登場と、高速貨物列車に対応できなかったために普通貨物列車に転用されました。その後も重い軸重が災いして東海道本線、山陽本線岡山以東、宇野線に限定されて使用されていました。幹線専用の重い電気機関車であったために他線区への転用も出来ず、1975年から急に廃車が進められ、1982年までに全てのEH10形が廃車となりました。

EH10 54

写真4はEH10形EH10 54、1966/5/28国鉄吹田第二機関区。

このEH10形は車体のデザインに初めて工業デザイナーが腕を振るった機関車でした。そのシンプルで力強い造形と黒い車体に黄色を線という配色は格別に印象が深いものでした。

EF65 525

写真5はEF65形EF65 525、1966/5/28国鉄吹田第二機関区。

このEF65 525は所謂EF65Fと呼ばれていて、牽引定数1,000tの特急貨物列車を時速100kmで牽引するために特急列車用のEF65Pに重連総括制御機能、空気管付密着自動連結器、電磁自動空気ブレーキ等を装備した電気機関車でした。EF65 525は1965年に新製配置されたばかりで、塗装も真新しい新鋭電気機関車でした。

EF14 1

吹田第二機関区には大阪駅で列車の入換に使用するためにEF14形が2輌配属されていました。詳しくはEF14の記事をご覧ください。 


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