古い車輌の写真

吹田第一機関区 13 客車、貨車

ナヤ16843

RJ152 Web#=580 掲載2011/1/28

写真1はナヤ16840形ナヤ16843、国鉄東海道線吹田第一機関区。

吹田第一機関区には写真1のような、種々雑多な職用車が配属されていました。詳しくは国鉄の古い客車 2をご覧ください。

吹田第一機関区には下記のような「縁の下の力持ち」的貨車がたくさん配属されていました。

ワキ701

写真2はワキ700形ワキ701、1966/5/28国鉄東海道線吹田第一機関区。

ワキ700形は1943年に海軍の航空魚雷などの運搬用として30輌が作られました。ワキ700〜714は大宮工場製、ワキ715〜729は大井工場製です。大きな2枚のドアと車内に設置された組立式ホイストは長い魚雷の運搬のためです。

後年トキ10形無蓋貨車を配給電車クヤ7形(後のクル9210形)に改造する際、高速走行の出来るTR24形台車が5輌分流用されてしまいました。ワキ700形には旧式のTR20形アーチバー台車をあてがわれ、走らなくてもよい救援車として余生を送りました。

ワム13490

写真3はワム3500形ワム13490、1966/5/28国鉄東海道線吹田第一機関区。

ワム3500形はワム1形の後継車として1917〜1925年にかけてワム3500からワム15275(途中に欠番がある)の11748が製造されました。ヨンサントーの影響で1968年までに殆んどが廃車となりました。写真のワム13490も営業用ではなくて配給車として運用されていました。

エ603

写真4はエ500形エ603、1966/5/28国鉄東海道線吹田第一機関区。

上記のワム3500形を改造して作られた救援車です。事故復旧資材を積み込んで、あってはならない事故に備えてひたすら待機するのが仕事でした。

ソ87

写真5はソ80形ソ87、1966/5/28国鉄東海道線吹田第一機関区。

ソ80形は事故救援用操重車で、脱線転覆の時の復旧に用いられる事業用貨車でした。回転式のキャブとクレーン、安定した作業のためのアウトリガーを装備しています。常にクレーンのブーム(腕)を載せる控車として長物車チキを連結していました。

従来の蒸気機関を使う方式からディーゼル機関を使って油圧で駆動する新しい方式が採用され、1956年から1969年に掛けて国鉄浜松工場と日立製作所で(ソ80〜99、180)の21両が製造されました。扱重が65tと機関車を持ち上げる能力がありましたが、搭載しているディーゼルエンジンは案外非力で160PSのDMH17形エンジンか130PSの日野DA59形エンジンでした。

ヒ646

写真1はヒ600形ヒ646、8国鉄東海道線梅田貨物駅側線。

ヒ600形は構内入換用と鉄道連絡船の桟橋用として、1954年からトム16000形やワム3500形などの上回りを取り払って改造されました。貨車の入換作業の時に活躍している連結手を乗せて操車場を走り回るための事業用貨車でした。アメリカにも同じような貨車がありトランスファー・カブースと呼ばれていました。

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