古い車輌の写真

三岐鉄道 1 ED222

ED222

RP586 Web#=844 掲載2013/9/29

写真1〜5はED22形ED222、1978/5/14富田駅貨物側線。

三岐鉄道にはこのページで取り上げる三岐線の他に、近鉄から2003年に事業譲渡を受けた北勢線が有ります。北勢線については近鉄のナローゲージを参照してください。
社名は三重県と岐阜県を結ぶという構想に由来しますが、結局三重県下でセメント輸送に特化した鉄道となりました。

1927年浅野セメントが藤原鉄道、小野田セメントが員弁鉄道として鉄道敷設免許を申請。
1928年藤原鉄道に対し鉄道免許状下付。同年三岐鉄道設立。
1931年富田〜西藤原間26.5kmが開業、当時は蒸気機関車で運行。
1932年小野田セメント藤原工場操業開始。
1954年全線電化され、貨物列車で電気機関車を使用開始。
1956年電車運転開始。
2001年鉄道を主題としたテーマパーク ウィステリア鉄道がオープン。
2003年近畿日本鉄道から北勢線を譲受け営業開始。

1926年信濃鉄道がボールドウィン社(車体や台車)とウェスティングハウス社(電気機器)で電気機関車1形1〜3の3両を新製しました。
1937年鉄道省に買収されて大糸線の一部(松本〜信濃大町)となりED22形ED22 1〜3に改番。三岐鉄道ED222は2号機でした。
1954年西武鉄道多摩川線の電化入線試験に貸出。
1955年三岐鉄道が富田駅入換用として借入。
1956年国鉄で廃車となり、三岐鉄道へ譲渡されED22形ED22 2として竣工。
1984年老朽化のためにED301に置きかえられ、さよなら運転を最後に引退し廃車。後に三岐鉄道沿線の三重県いなべ市大安町に引き取られ、中央児童センターで静態保存されています。

三岐鉄道では小型機のため電車が故障した際の救援列車や富田駅構内の小入換作業に使用されていました。このページの写真は、その頃の富田駅構内で撮影したものです。

地方の私鉄が新製したため全長9.17m、自重28.6t、出力68kwX4=272kwでボールドウィン形バーフレーム台車を履いている小柄な電気機関車でした。定格速度が29kmというのんびりした仕様でした。